2024/02/14 13:15

令和4年の初めに発表されたイタリア産豚肉製品の輸入停止は私どもイタリアのサルーミを取り扱う食材店はもちろん、多くの人に衝撃を与えました。プロシュートやクラテッロなどの生ハムにサラミ、イタリア料理に欠かす事ができないパンチェッタやグアンチャーレ、その全てが輸入停止となり、当店の在庫もほぼ完売となっております。


そこで私どもはイタリア産に代わる生ハムやサラミを新たにラインナップしてきております。そして当店でも沢山のお客様にご愛顧いただいておりましたグアンチャーレの代品としてスペイン産のグアンチャーレ、パパーダをご紹介できるようになりました!
今回の記事ではイタリア産グアンチャーレとスペイン産パパーダの違いについてご紹介したいと思います。


こちらがスペインで作られるパパーダ。製法はイタリアのグアンチャーレと非常に似ており、最も大きな違いとしては原料となる豚肉がいわずとしれてスペインのイベリコ豚である事。
またイタリア産のグアンチャーレは豚肉の頬の辺りの肉(豚トロ)を使用するのに対してスペインの物は喉の辺りの肉を使用しております。


早速見比べてみましょう。
こう見比べるとどちらがイタリア産グアンチャーレでどちらがスペイン産パパーダかぱっと見では分かりません。
右がイタリア産、左がスペイン産です。
喉の肉を使うスペイン産の方が全体的に薄くなっていますが、脂の指しの入り方などは非常に良く似ています。

非常に綺麗な断面。
イベリコ豚特有のナッティーな香りもほとんど感じられません。
イタリアのグアンチャーレはスパイスや燻製の有無で様々なバリエーションがありますが、こちらのパパーダは燻製はされておらずシンプルな味わい。イタリア産と味付けの部分で最も違う点はスペインらしくパプリカが使用されている事です。

ですが今回入荷のこのパパーダは日本でのイタリア産グアンチャーレの代品としてのニーズに答えるべく、ほとんどのパプリカが落された状態で、写真のように端の方に僅かに残る程度となっています。
赤くなっている部分を生のままで食べるとわずかにパプリカの風味が感じられます。

パスタ用に短冊に切ってみました。
このようになるとやはりイタリア産グアンチャーレとのちがいはもう分かりません。

アマトリチャーナにしてみました。
脂の旨味がしっかりソースに染み出しとっても美味しかったです。
心配していたパプリカの香りは全くせず、むしろイベリコ豚原料による肉自体の旨味の濃さがかんじられます。
次回はこちらを使ってローマ風のカルボナーラも試してみようかと思います。