2024/08/31 11:47





イタリアチーズの王様とも呼ばれる、イタリア産チーズの代表格 "パルミジャーノ・レッジャーノチーズ”
イタリア政府が法律に則り指定しているD.O.P(原産地呼称制度)にも登録されている、歴史あるチーズでもあります。


生憎当店ではパルメザンの販売はしておりませんが、本記事では当店でも人気のパルミジャーノ・レッジャーノとグラナパダーノについて詳しくご紹介いたします。


パルメザンチーズとは?

日本でミートソーススパゲティーやナポリタンに欠かせないパルメザンチーズ。喫茶店やご家庭でもよく見る筒形の容器に入ったチーズですが、実はイタリアのパルミジャーノを模して作られた似て非なるチーズです。


パルメザンチーズは粉チーズという形でアメリカから日本に入ってきました。イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノが日本国内で認知され始める前の話です。
アメリカ国内でイタリアのパルミジャーノとほぼ同じ原材料、同じような製法で作ったチーズを輸出し、あくまで『パルミジャーノ風チーズ』であった粉のパルメザンチーズの方が日本で早く普及、認知されたためにイタリアのパルミジャーノと混同されてしまいました。


パルメザンチーズとパルミジャーノの違い

そもそもパルミジャーノ・レッジャーノを名乗るには、先に書いたイタリア政府が法律に則り指定しているD.O.P(原産地呼称制度)の認定を受けた物でなければなりませんが、パルメザンには産地の明確な定義はありません。

パルミジャーノはDOPによって定められた産地であるエミリア・ロマーニャ州の一部地域で製造され、かつ定められた製法、1年以上の熟成期間、形や色・艶・空洞がないかなどの検査をパスしたチーズだけが晴れてパルミジャーノ・レッジャーノチーズを名乗ることができるのです。

その多くがアメリカで作られているパルメザンチーズは、イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノと原料や製法がほとんど同じとはいえ、非常に短い熟成期間、DOPほどの厳しい品質管理などがされないため安価に大量に製造でます。

EU諸国においては、イタリア国内で作られていないチーズにパルメザンの表記をしてはいけないという欧州司法裁判所が出した判決が適応され、本物以外のパルメザン(パルミジャーノ・レッジャーノ)は販売されてません。しかし判決の適応がされないEU外では今もパルミジャーノ・レッジャーノでない「パルメザン」の販売が続いています。



パルミジャーノレッジャーノはどうやって作られるのか

厳しい品質管理、時間と手間暇をかけて最上級の香りと味わいに育てあげた、パルミジャーノレッジャーノの産地はイタリアのパルマ、レッジョ・エミリア、モデナなどのエミリア・ロマーニャ地方で生産されています。


これらの地名が名前の由来にもなっており、産地は法律によって厳格に管理されています。
原料は牛乳で、前日に搾った乳を一晩置いて乳脂肪分を分離させた牛乳と、その日の朝搾った牛乳を混ぜ合わせて作られます。そのため1日に1回しか製造することができません。


完全に水分を抜き取り、最低18か月という長期の熟成を行うため超硬質のハードタイプチーズとなります。
最初の牛乳から分離させた乳脂肪分はマスカルポーネチーズの原料に、製造過程で出る乳清はパルマ産プロシュットの原料となる豚に餌として与えられます。

イタリア国外で作られるパルメザンチーズよりはるかに長い熟成を経て完成するパルミジャーノは、お料理に使っても大変美味。

800年以上前から作られてきた歴史のあるパルミジャーノと一般的な粉チーズ(パルメザンチーズ)とは一線を画す旨味と香りが楽しめます。ただチーズとしての完成度が非常に高いため、お料理に使う場合は量にご注意。繊細な味わいの食材だとチーズの方が勝ってしまう場合があります。しかしパスタにすりおろして食べれば普通の粉チーズには戻れなくなってしまうほどの美味しさ。


当店で扱っているパルミジャーノ・レッジャーノは多く流通する12ヶ月をはるかに超える18カ月熟成のタイプ。


円熟された香りと味わいは、まさにチーズの王様。ところどころに入った白いじゃりっとした旨味成分であるアミノ酸の結晶を舌で感じながら、ゆっくりと時間をかけて味わっていただくのがおススメです。

もちろんこちらのパルミジャーノ・レッジャーノもお好きな量を量り売りでお届けいたします。ぜひイタリアを代表する最高峰のチーズ、ご賞味ください。