2024/02/14 13:09

2023年10月14日更新


現在イタリアでのアフリカ豚熱発生を受け、日本はイタリア産豚肉製品の輸入を停止しています。そのため当店も現在コッパをはじめすべてのイタリア産サルーミが欠品となっております。




今日は店長城戸がおススメする、当店のもう一つの生ハム、イタリア産”コッパ”のご紹介です

イタリア産のプロシュートやスペインのハモンセラーノなどを一通り召し上がってきた生ハム好きな皆様にぜひ一度は召し上がっていただきたい生ハムです!


コッパとは

このコッパ(coppa)は豚の首の後部の肩ロース肉(イタリア語でコッパ)が用いられることに由来しています。
その歴史は古代ローマ時代までさかのぼり、その当時のサルーミ(干肉を含めた食肉加工品)の中で最高級品として、祭りや宴で供される特別な食材でした。現在はロンバルディア州ピアチェンツァの名産として有名です。
ロンバルディア州以外のイタリア各地でもその土地土地で様々なコッパが作られており、カンパーニャ州やカラブリア州などの南イタリアではカポコッロ(Capocollo)とも呼ばれています。コッパ、カポコッロ以外にも土地によっていろいろな呼び名があるそうで、ピアチェンツァで作られるコッパ・ピアチェンティーナ(Coppa Piacentina)とカラブリアで作られている(Capocollo calabrese)は原産地呼称制度D.O.Pも取得しています。


長い製造の歴史を持つコッパの製方は生ハムより長期熟成型のサラミの製法に似ており、 海塩やスパイス(コショウ、シナモン、クローブ、ナツメッグ、ローリエなど)をミックスしたものをマッサージするように肉に揉み込み、肉の内側に浸透させます。 スパイス系のサラミのような味付けが施された肉の塊はその後、豚の天然腸(現在では人口ケーシングも用いられる)の中に詰め、円筒形に整形しながら麻の紐できつく縛り、約一週間低い温度で管理された空間で乾燥させます。乾燥させたコッパは15~25℃、最大湿度90%になる熟成庫の中で最低でも3か月間ゆっくりと熟成させたのち完成します。


完成したコッパは円熟した香りと程よいスパイシー感、そしてねっとりとした脂のうまみ、甘みが特徴的な一品。
プロシュートをはじめとした生ハムとは少し違った、噛めば噛むほど染み出すうまみと香り、食感が楽しめます。



コッパ(カポコッロ)の美味しい食べ方

そのままアンティパスト(前菜)としてワインなどのお酒のおつまみにしても、バケットや食パンに挟んでパニーニ、サンドイッチの具材にしても、モッツアレラチーズやリコッタチーズ等のフレッシュなチーズと一緒に食べるのもおすすめです。
イタリアではリンゴやいちじく等のフルーツをコッパで巻いて食べるのも一般的。

スパイスの効いたパンチのある味わいなので、癖のある食材と合わせてもその存在感は十分!セロリやクレソン等、香りが強めな野菜をコッパでくるっと巻いて楊枝で留めればそれだけでおしゃれなおつまみ、アンティパストに。
ピッツァに載せて焼いたり、刻んだコッパを出来上がったパスタに散らせばほんのり温まり脂の旨味が存分にお楽しみいただけます。
サラダのトッピングにしてもOK。お好みのちぎった野菜にナッツやチーズ、一口サイズにしたコッパを載せてオリーブオイルを垂らすだけ!味のしっかりしたコッパをトッピングにすれば塩で味を調えなくでも十分なおいしさです。


私が個人的におススメするのがキノコとの相性。生ハムとサラミの中間のようなスパイシーで食べごたえある肉塊のコッパのワイルドさは、山の食材を代表するキノコとの組み合わせがとってもいいんです!キノコを使ったパスタやピッツァはもちろん、バターでソテーしただけのキノコにコッパを添えるだけで大変美味、ぜひお試しください。


お酒のおつまみとして合わせる場合ワインはもちろんですが、少しドライでねっとりとした味わいのコッパはウイスキーやビール・ハイボールなどの炭酸系でも相性抜群なおつまみになります。


コッパはそのまま召し上がる場合、冷蔵庫から出したてよりも室温に戻してからお召し上がりになるのがおススメです。当店のコッパはスライスしたてのおいしさや香りを存分にお楽しみいただけるよう、スライス後すぐに真空パックしてお届けします。冷蔵庫から出してすぐは脂が締まっているため多少剥がしにくくなっていると思います。室温にならしていただくことで一枚づつ剥がしやすく、なおかつコッパの持つ脂本来の旨味、肉の熟成感を味わっていただけます。
是非ご家庭でスライスしたてのガスパックでは味わえないコッパの本当のおいしさをお楽しみください。
もちろんこちらのコッパも100g単位の量り売りでお買い求めいただけます。
当店のコッパはイタリアの老舗メーカー、モントルシの製品をお届けします。